2005/12/18 Sunday 23:49
12月の読書(1) 「殺し屋シュウ」
殺し屋シュウ [bk1] : [Amazon]
野沢 尚
¥560(税込)・幻冬舎文庫・4062752573
シュウは生きる術を身につけれるために殺し屋になった――。
自分を殺して欲しいという依頼するロック・シンガー、同じ組の組員を殺して欲しいと依頼するやくざの三代目…。
彼の中を擦り抜けていく七つの依頼。
「眠れる森」はとても印象に残っているテレビドラマです。そもそも私はあまりドラマを見なかったのですが(そして現在は全く見ないですが)、当時それはそれは嵌ってみていたものです。ええと、高校生の時だったので、今から6、7年前かな?
そして、このドラマの脚本は野沢尚。この方の描く物語の軌跡に私は毎週ドキドキさせられていたのでした。
そんな野沢尚さんの、小説家としての作品。
主人公シュウによる一人称の淡々とした調子で物語は展開。ただ、その口調とは裏腹に彼の人生は若くして既に血にまみれている。
フィッツジェラルドを愛し、大学職員として平凡な日々を送りつつも、それに反するように人を殺す。
私は人を殺すことにも殺されることにも恐怖心しか浮かばない人間ですが、「第3章 シュート・ミー」の彼女の死に方は、酷く理想的にも思わされました。
現実感からの乖離が少々感じられるのだけれども、素直に素敵な話だと思います。まぁ、ちょっと詰めが甘いというか、疑問点がいくつか残っているのですが
しかしもっとこの疑問点を教えて欲しい、また別の、沢山の世界を見せて欲しい…そういくら願おうともそれがもう永遠に敵わないことが残念です。
解説の関口苑生さんの言葉は、問いかけずにはいられない彼のファンの共通の思いではないかと思います。
2005/12/09読了。
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