2004/10/31 Sunday 23:28
10月の読書記録
たまには読書ブログらしく(いいかげん、この肩書きはずそうかと思います・汗)。
今月読んだ本は7冊(+マンガ2冊、雑誌1冊)。結構読んだと思ったのですが、そうでもなかったようです。
- 海峡の光 辻仁成
- 娼年 石田衣良
- うつくしい子ども 石田衣良
- Twelve Y.O. 福井晴敏
- 薔薇窓〈上〉 帚木蓬生
- 薔薇窓〈下〉 帚木蓬生
- 春琴抄 谷崎潤一郎
内容や感想などは「続きを読む」からどうぞ(長いのです)。
海峡の光
辻仁成
¥380(税込)・新潮文庫・4101361274
なぜか今月は純文学の気分だったので、まずはこの本から読み始めました。たぶん先月読了した芥川賞(純文学の賞ですな)受賞作の「日蝕」(平野啓一郎)の影響だと思いますが…。
映画化もされた「冷静と情熱のあいだ」のみ読んだことがありましたが、雰囲気はずいぶん違います。芥川賞も受賞した有名な作品なので、内容は割愛。
ただ、入所してきた主人公の同級生の犯罪を犯すことに対する感情は、下に出てくる「うつくしい子ども」の主人公の弟の感情に通じるところがある、と感じます。
うーん、何か食い足りない感じが読了後は残ってしまいました…。たぶん私が、主人公の同級生への共感的理解ができないからだというのも一因だとは思いますが…。
娼年
石田衣良
¥420(税込)・集英社文庫・4087476944
大学生のリョウが誘われてデートクラブに身を置き、さまざまの性を体感することで、その世界に自身を埋没させていく…。
石田衣良さんの本については先月も「骨音」を読んでいます。
モラトリアムの期間を経てリョウがアイデンティティを確立していく、という風に私は読み取りました。
ただ、所謂男性から見た下位に属する女性性、というような視点も感じませんでしたが、どこかやはり物足りなさが残りました。
うつくしい子ども
石田衣良
¥500(税込)・文春文庫・4167174057
続けて同じ著者による本。13歳の弟が犯した殺人事件を、一つ年上の兄が追っていく中、そこに真実が浮かび上がってくる。
酒鬼薔薇聖斗の事件など近年起こった少年犯罪に着想を得ていると思われるこの本、「娼年」よりもしっくりくるのは私の年齢や経験値の有無によるものでしょうか?
Twelve Y.O.
福井晴敏
¥680(税込)・講談社文庫・4062731665
「トウェルブ」と名乗り国家に犯罪を仕掛けた犯人のその意図とは?そして、この本のタイトルでもある、「Twelve Y.O.」の意味とは?
江戸川乱歩娼受賞作のスケールの大きいミステリーです。
私としてはスケールが大きすぎてなにやらちょっとついていけなかった面もありますが(近親感が無かったというのでしょうか?)、秀作だと思います。
同じ作者の「終戦のローレライ」はただ今映画化中。
薔薇窓 上巻
帚木蓬生
¥700(税込)・新潮文庫・4101288143
薔薇窓 下巻
帚木蓬生
¥620(税込)・新潮文庫・4101288151
100年ほど前のフランス、丁度パリで万国博覧会が催されている時、精神科医のジェラールは病院へと連れられてきた患者である、音奴と名乗る日本人女性と出会う。その頃パリでは殺人事件が頻発し…。
この方の本ははじめて読んだのですが、今月一番しっくりきた本となりました。
上下巻と長い話ではあるのですが、文体がやさしいため、するすると読むことができます。また、作者が精神科の医師であるので、そちらの知識も作中に存分に生かされています。
途中どろどろしたところも多少ありますが、読了感のよい、さわやかさの残る小説です。
春琴抄
谷崎潤一郎
¥300(税込)・新潮文庫・4101005044
師匠への思いを募らせた弟子であり、愛人である人物はは同じ世界へと落ちるために、自ら針で目を突き、盲となる…。
古い本だからでしょうか、これだけ画像が無いようですね。装丁、好きなんですが…。
言語力をもう少し伸ばしたいと思い、手にとってみました。観念的なものと静かな文体(淡々とした話というか…)に関してちょっと弱いのですが、何とか読了。
気が触れる寸前での愛情…そういったものに、恐怖を抱くと共に、そこに秘められた官能性を感じました。
ということで全7冊。文庫派なので、文庫ばかりになりました。
こういう文章を書くと、どんどん硬ーい文言になっていくトルキーですが、今回もそうですね(汗)。
おかしいなぁ…(-_-;)
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